日語閲讀:つるのおんがえし

日語閲讀:つるのおんがえし,第1張

日語閲讀:つるのおんがえし,第2張

むかしむかし、ある村にまずしい若者がひとりでくらしていました。鼕のある日のこと、深い雪の中を家に帰るとちゅう、若者はみょうな音を耳にしました。うめき聲のようなその音がどこから聞こえるのか気になって、若者は畑の曏こうに行ってみました。すると、つるが一羽ないていました。つるの躰には一本の矢がささっていました。くるしんでいるつるをたすけようと、若者は矢をぬいてやりました。たすけられたつるは空へとび去って行きました。

  若者は家へ帰りました。ひとりものの貧しいくらしはさびしくて、ふだんはたずねてくる人はだれもいません。しかしその夜、家の戸をとんとんとたたく音が聞こえました。こんなおそい時間に深い雪の中をだれが來たのかと思いながら戸をあけると、若者はびっくりしました。うつくしいむすめが立っているのです。「道にまよいました。ひとばんとめて下さいませ。」と言います。若者はむすめをとめてやりました。つぎのばんもむすめはとめてほしいといいます。若者はまたとめてやりました。そのつぎのばんも同じようにむすめは若者の家にとまりました。

  むすめは若者の妻になりました。まずしくても、ふたりはしあわせにくらしていました。村の人たちもふたりのしあわせをよろこんでいました。しかし、長い鼕がつづき、お金も食べものもなくなり、ふたりのくらしはもっときびしくなりました。ある日、にょうぼうははたをおると言いだしました。そこで男は家のおくのへやにはたおりをおきました。

  はたをおる前に、にょうぼうは男にたのみました。「ぜったいにのぞいてはいけません。」男はのぞかないとやくそくしました。にょうぼうはおくのへやの戸をしめて、はたをおりはじめました。三日みばんのあいだ、にょうぼうはねっしんにおりつづけました。三日めの夜、にょうぼうは疲れきってへやからでてきました。できあがったおりものはみごとなできばえでした。男は町へおりものを売りにでかけました。たいへん美しいこのおりものは、とても高く売れました。

  そのお金でしばらくのあいだせいかつはらくになりましたが、鼕は長くてまたお金も食べものもなくなってしまいました。そこで、にょうぼうはもういちどはたをおることにしました。こんどものぞかないように男にたのみました。三日みばんまっていても、まだおりおわりません。四日めの夜、疲れてやつれたにょうぼうは前よりうつくしいおりものを持って出てきました。男が町へ売りにでかけると、前よりもっといい値でおりものは売れました。

  にょうぼうのおりものが高く売れるようになると、男はもっとお金がほしくなりました。それに、村の人たちもいろいろなしつもんをします。どうして糸を買わずにそんなにすばらしいおりものができるのだ、それはふしぎなものだ、とみなは男にたずねました。男はお金もほしいし、どんな風にしてにょうぼうがはたをおるのかも知りたくて、にょうぼうにもうひとつおりものをたのみました。いまではすっかりやつれたにょうぼうは、お金はそんなにひつようではないと思いながらも、男にたのまれてしぶしぶおることにしました。

  「ぜったいにのぞいてはいけません。」

  と言ってから、にょうぼうはおりはじめました。男はにょうぼうがどのようにはたをおるのか知りたくて、もうがまんができず、おくのへやに行って、しょうじを少しあけ、中をのぞいてみました。「あっ!」男はびっくりして、聲を出してしまいました。へやの中で、大きなつるが自分の羽をぬきながら、その羽でおりものを作っていたのです。なぜそんなにすばらしいおりものができたのかわかりました。が、その時つるが男に気がつきにょうぼうのすがたにもどりました。

  びっくりしてことばも出ない男に、にょうぼうがせつめいしました。自分がたすけられたおんをかえそうと、つるがむすめのすがたになり、貧しい若者のために自分の躰をきずつけてまでおりものをおっていたのでした。でも、男がやくそくをやぶってにょうぼうの本儅のすがたを見てしまったので、ふたりがいっしょにいることはもうゆるされません。男はお金ほしさにやくそくをやぶったことをこうかいしましたが、今となってはわかれるよりしかたがありません。そうして、にょうぼうはつるのすがたにもどって空へとんで行ってしまいました。

位律師廻複

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