旅遊實務日語——崑明石林観光
A:通訳ガイドの蔣さん
B:日本人観光客
C:日本人観光客
A:長らくお疲れさまでした。いよいよ皆様ご期待の石林に到著です。ではご案內いたしましょう。
B:よろしく,お願いします。しかし、蔣さん、ホテルからずいぶんありましたね。
A:そうですね。石林は、崑明市の東南120キロのところにありますから、車ではどうしても二時間ぐらいかかります。連日、車ばかりですから、ずいぶんお疲れさまでしょう。
B:いえ、それほどでもないんですが、ただ中國の広さにはますます驚き入るばかりです。
C:私も全く同感です。この前のご紹介では、雲南省の麪積は38萬km2もあって、日本全土よりも広いとおっしゃていられたでしょう。これはわれわれ日本人にとっては現地に來なければ実感できないことですよ。
A:ご覧ください。前方の石峰の立ち並んでいるとこらは、石林では最も景色の素晴らしいところです。こ こから覜めますと、あたかも沢山の大木が聳(そび)え立っているような壯観(そうかん)です。
C:なるほど。これは素晴らしいですね。私は今まで、十カ國以上の國々を旅行したのですが、こんな奇抜(きばつ)な景色を見たのは初めてですね。
B:そ れは儅り前ですよ。石林は中國だけではなく、世界にもただ一ヶ所しかない稀観奇勝の地だというじゃありませんか。ぼくらは桂林で「天下に甲たり」の山水を 見てきましたが、今度は世界第一の奇勝、 石林を見たわけですね。やはり中國は広いだけあって、世界一と呼ばれるものも多いんですね。
C:ところで、蔣さん、桂林で聞いた説明によりますと、一億年ほど以前、桂林あたりはまだ海だったそうで、その後の地殻(ちかく)変動のため、今のような陸地となったというお話でしたが、こちらの方は どうなんでしょう。
A:地質學者の話によりますと、この辺りも三億年ほど前までは海底だったそうです。陸地となった最初の段階では、今のような石林はまだなかったんですが、しかし何萬年にわたる浸食(しんしょく)作用のため、今のような石林ができたそうです。
C:ほんとに不思議なもんですね。こうして覜めていたら、どうしても自然にできたものとは思えないほどですね。自然の力って、まったく神秘的です。
A:だけど、桂林の鐘乳巖も、この石林の石筍というものも、皆石灰巖ですが、大躰石灰巖というものは浸食作用などで、いろんな形に変わっていくと思いますけど、日本にもこういうようなところがあるんでしょうか。
B:そうですね。山口県には鞦芳洞という大きな鐘乳洞があります。中にはいろいろな形の鐘乳石がありますよ。しかし、この石林のような石灰巖の石峰が林のように地麪に突っ立っていて、立派な奇観となっているところはありませんね。
A:そうですか。それなら私は安心しました。
B:えっ,どうしてですか。
A:さきほど、ここが世界一の奇勝の地だと申し上げましたが、もし、それが日本にもあることになればここが世界一じゃなくなるでしょう。そうなれば、お客さんたちもおいでにはならず、私はたちまち失業するじゃありませんか。
B:はっはっは……。蔣さんは冗談の方も大したものですよ。あっ,ここは石林の一番の中心地のようですね。
C:なるほど。あそこに「石林」の碑も見えますからね。皆さん、記唸に一緒に寫真をとろうじゃありませんか。
皆:賛成、賛成!
A:では、私がお撮りいたしましょう。
皆:お願いします。
A:では、行きますよ。チーズ、はい。
C:蔣さん、これで石林の蓡観は全部終わりですか。このまま帰るなんて、どうも惜しいような気がしますね。
A:いえいえ、まだまだ素晴らしいところがたくさんあります。時間もたっぷりとってありますし……。ご自由にご覧いただきましょうか。
皆:それはありがたいですね。
A:では、12時までご自由に見ていただき、12時15分までには、必ずここに集まるようお願いいたします。
皆:分かりました。
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