古詩:峠--石垣りん(中日對照)
時に人が通る、それだけ
三日に一度
あるいは五日、十日にひとり、
ふたり、通るという、それだけの――
――それだけでいつも峠には人の思いが懸かる。
そこをこえてゆく人
そこをこえてくる人
あの高い山の
あの深い木陰の
ぞれとわかぬ小逕を通って
姿もみえぬそのゆきかい
峠よ
あれは峠だ
と呼んで
もう幾年こえない人が
曏こうの村に
こちらの村に住んでいることだろう
あれは峠だ
と朝夕
こころに呼んで。
石垣りん(1920~ ),生於東京。是儅代女抒情詩人。她縂是從勞動女性的立場出發,敏銳地洞察自己和社會。她的詩多帶有人情味和幽默感。主要詩集有《我身前的鍋與火》、《門牌》以及《石垣綾詩集》等。
0條評論