ニーチェ的強者

ニーチェの言う強者とは、力の意志を持つ者のことだ。巨巖の前で悟りを開いたのツァラトゥストラである。積極果敢にして自己肯定的、創造的な生を楽しむ意志と術を持つ者のことだ。彼は価値観の基準を自らに置く。自分で「好い・悪い」を思索しつつ決斷・決定し得る者である。

尼採所謂的強者，是指擁有意志力的人。就像麪對巨巖豁然頓悟的查拉圖斯特拉那樣。他們有著自我肯定、創造性的意志，做事積極果敢，掌握著享受生命的訣竅。他們有屬於自己的價值評判標準，依靠自己的意志去判斷事物的善惡是非。

しかし、反対に、自ら創造することもできず、積極的に行動することもできないニーチェ的弱者は物事の価値判斷においても他人指曏的であるから、いきおい屈折したものとなる。

與之相反，尼採眼中的弱者，是那些既無法自我創造，又不去積極行動的人。他們的價值判斷縂是針對他人，因而評判標準勢必有所扭曲。

弱い彼はこう考えるわけだ――小羊を襲う狼は悪い。強い者は悪い。従って強くない自分が好い、と。

弱者常常會這樣想——喫羊的狼是壞的，因此強者是壞的，身爲弱者的自己是好的。

誰しも自分が悪いとは思いたくはない。しかし、弱者であると、自分に自信がないため、正々堂々の自己を肯定し得ない。そこで、屈折した論理を使い、ようやく自己納得する。つまり、まず自分の反対であるものを悪いと考える。従って自分は好い……。こうした弱者的善は自己否定的善である。

誰都不願說自己不好。但弱者由於缺乏自信，無法堂堂正正地肯定自己。於是，他們歪曲道理以滿足自己，認爲“與自己相反的皆是壞的”。弱者的善是自我否定的善。

だが、強者は堂々と胸を張って自分を好しとするのだ。自分の生き方に自信があるから。強者的善は自己肯定的善である。

而強者，由於對自己的生活方式充滿自信，能夠挺起胸膛肯定自我。強者的善是自我肯定的善。

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