日語閲讀:泣いて馬謖を斬る

日語閲讀:泣いて馬謖を斬る,第1張

日語閲讀:泣いて馬謖を斬る,第2張

「泣いて馬謖を斬る」

  <ないてばしょくをきる>

  信頼している部下を、規律を守るために私情を捨てて罰すること。

  自分の意志と反して友人や部下を捨てること。

  蜀の國の大將諸葛孔明(しょかつこうめい)は馬謖(ばしょく)を自分の後継者として信頼していました。

  馬謖はすぐれた才覚をもち、戦術を立てるのが得意でしたがどちらかといえば実戦は得意ではありませんでした。

  孔明は何度か出兵して魏の國と戦っていましたが馬謖はいつも蓡謀としてそばについて數々の戦いに貢獻していました。

  ある大きな戦いで、歴戦の戦士たちが

  「この戦いは大切だ。誰を先鋒(せんぽう)にしたらよいだろう。」

  と論じているとき、孔明は馬謖を抜擢して大群を與え敵の大將と戦わせました。

  善戦したものの、馬謖の軍は敗れ去り、結果的に孔明の軍はいったん退卻しなければならなくなりました。

  馬謖はその戦の責任をとらされ牢獄に入れられました。

  孔明は、今まで自分に大きく貢獻してきた馬謖をなんとか救いたいと思いましたが、周囲の人々は

  「今は、國中が亂れて必死で戦っているときです。

  人々は権力爭いをし、あちらこちらで戦いが頻発しています。

  もしここで軍の決まりを無視して馬謖を助けてしまうと人々の心は亂れてしまい、敵に勝つことなどできなくなります。

  どうしても馬謖は斬らなければなりません。」

  と言いました。

  孔明は何も言うことができませんでした。

  しばらくして、孔明の目の前に馬謖の首が屆けられました。

  孔明はその首を抱いたまま、大聲で泣き続けました。

位律師廻複

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