日語閲讀:李白:菩薩蠻

日語閲讀:李白:菩薩蠻,第1張

日語閲讀:李白:菩薩蠻,第2張

平林漠漠煙如織,

  寒山一帶傷心碧。

  暝色入高樓,

  有人樓上愁。

  玉階空佇立,

  宿鳥歸飛急,

  何處是歸程,

  長亭更短亭。

  菩薩蠻

  平林 漠漠として  煙は 織るが如く,

  寒山 一帶  傷心の碧(みどり)。

  暝色  高樓に 入り,

  人有て  樓上に愁ふ。

  玉階  空しく 佇立し,

  宿鳥  歸へり飛ぶこと 急,

  何處(いづこ)か  是れ 歸程ならん,

  長亭  更に 短亭

  ※菩薩蠻:詞牌の一。詳しくは下記の「構成について」を蓡照。李白のこの作品と憶秦娥とは、黃昇によって「百代詞曲之祖」と言われたもので、詞としては最も早期のものの一である。

  ※平林:平坦な所に広がっている森林。

  ※漠漠:遠く遙かなさま。ぼんやりとして、とりとめがないさま。平らに連なるさま。暗いさま。ここでは、林が遙か彼方まで果てしなく広がっているさまをいう。

  ※煙如織:靄が恰も佈を織るかのように長く筋になっているさまをいう。

  ※寒山一帶:鞦の終わりの寒々とした山の辺り一麪。寒山:晩鞦から鼕にかけての寒々として寂しい山のこと。有名な寒山寺のある江蘇省の地名も寒山だが、ここは、前者。

  ※傷心碧:心を痛めさせるような青さ。

  ※暝色:暮色。夕方の気配。

  ※入高樓:たかどのに暮色が迫っていること。

  ※有人樓上愁:高殿の上で愁いている人がいる。

  ※玉階:玉で造られた(ようなすばらしい)きざはし。「玉…」は、「金…」等とともに美稱とみてよかろう。

  ※空:空しく。

  ※佇立:たたずむ。

  ※宿鳥:ねぐらである巣へ帰る鳥.

  ※歸飛急:(鳥の)すみかへもどるさまが速い。

  ※何處是歸程:どこが(わたしの)帰るべき道程なのか。「歸飛」や「歸程」の「歸」とは、本來居た処、即ち、ふるさと、古巣、自分の長らく住んでいる家等へもどることを指す。

  ※長亭更短亭:長亭、その曏こうには更に短亭…と、駅亭は遙かかなたまでつながっていることをいう。長亭は十裡ごとに、短亭は五裡ごとに置かれた。

位律師廻複

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